寝ながら学べる構造主義

先日の夏季スクーリングで畑尻教授が推薦されていた本、寝ながら学べる構造主義」を早速読んでみました。

私は「構造主義」という言葉は聞いたことはあっても、具体的にそれって何?一体どこから始まったの?誰かが言ってるの?という程度の知識で読み始めましたが、充分楽しめました。
とはいえ、私のレベルでは寝ながらは無理でした(笑)通勤電車で結構真剣に楽しみながら読みました。おかげで乗り過ごしを2回やってしまいました。

私たちは自分ではあらゆることの判断や行動を、自由に主体的に選択して行っているのではなく、ほとんどの場合自分の属する社会集団が受け容れたものだけを見ているため、そもそもの視界が遮られているため、実際は自由や自主性はかなり限定的だという事実を徹底的に掘り下げたのが構造主義ということのようだ。

マルクスフロイトソシュールフーコー、レヴイ・ストロース他、著名な思想家たちがこれについてどういう視点から、どのように考えたか?というのを身近な例を引き出して説明してくれているので、非常にわかりやすく楽しく学べる本でだった。

何というかちょっと頭を使う知的なパズルを楽しむ感じかな。
読みながら一緒に思想するのが楽しい。
読み終わった後に、ラカンはこう考えたのよ何ていう人様に説明ができるかというと私の場合はそんなことありませんでした。
汽車に乗って、わかりやすくて楽しい説明をしてくれるガイドさんと一緒に素敵な景色を見た感じかしら?汽車から降りても素敵な景色の印象は心に残っているんだけれど、いざ言葉で説明するとなるとやっぱり難しいよね。